現代社会問題の一つに育児のネグレクトがあります。
ネグレクトとは無視すること、ないがしろにすること、放置すること、などと辞書には載っていますが、つまるところ育児放棄をすることを示します。
ネグレクトをする親の元で育つと、心身の発育も著しく遅くなり、教育もろくに受けられないということが多く、大問題となっています。
ここではネグレクトになる親の原因を探り、その特徴や心理と、対処法をお伝えしたいと思います。
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ネグレストの原因
ネグレクトや虐待をする親は子供の頃に同じような経験をしていることが多いようです。
実はネグレクトや虐待というのは親から子へ、子からその子へと連鎖すると言われています。
つまり、現在ネグレクトをしている親というのは、子供の頃に同じような苦しい経験をしていることが多いと言うことです。
自分がそのように育ったため、自分の子供に対しやっている事もまるで当たり前のこととして捉えてしまうのです。
しかし、それはどこかでいけないことだという認識のもとに、自分もされたのだから、これでいいのだという甘えが隠れていることがほとんどと言えるでしょう。
言い方を変えると、悲しい連鎖はどこかで止めなくてはいけないと認識できるかどうかで、ネグレクトや虐待から卒業できるとも言えます。
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ネグレクトの親の心理状態
では、ネグレクトや虐待をする親はどんな心理状況なのでしょうか。
子供をしつけるためと思って行き過ぎた行為をしているのか。
悪いことをしているという認識はゼロなのか。
実は多くのネグレクトをする親達は、心のどこかで自己嫌悪しているのです。
それどころか、自己嫌悪に押しつぶされそうなほど後悔していることも多いのです。
それなのにその行為を繰り返してしまう。
一種の依存症と言えそうです。
そもそも、子供の頃にネグレクト等を経験している親は、そのときの苦しみやさみしさ、飢え等を誰よりもわかっています。
それなのにそれを我が子にも強いてしまうというのはとても悲しい行為と言えます。
本人も本当はそんなことはしたくないのに、やってしまっているということも多いです。
ネグレクトの親の特徴
ネグレクトや虐待をする親は周囲にその事実をひた隠しにしますので、周囲が気付いた時にはすでに子供は最悪の事態になっていたというケースも多いです。
ネグレクトなどをする人というのは、自己嫌悪感が強く、そのために自己肯定感も著しく低いことなどから、自らを悪環境においてしまいがちです。
パッと見ではわからないこともありますが、周囲と微妙な距離をとり、内情を決して漏らさない主義の人が多いようです。
上辺ばかりを取り繕っていたり、社会的な活動に消極的な人は周囲がよく観察をして気付いてあげることも大切です。
普通は小さな子供がいると、周囲とコミュニケーションをとる場所に出かけるのが一般的です。
それがあまりないような家庭をみかけたら、少し疑って見てみてもいいかもしれません。
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ネグレクトや虐待を防ぐには
ネグレクトは子供の心身の成長と健康に本当に重要な障害を残しかねない、恐ろしい虐待です。
そんな虐待を防ぐ方法とはあるのでしょうか。
もし、読者の方で自分がネグレクトをしている自覚のある方もしくは、それに近いことをしている認識を持つ方がいたら、少し考えてみてほしいことがあります。
我が子のことをまったく愛せない、まったくかわいく思えないという人はここでは論外です。
もしそういう人なら、すぐに施設や親族に相談して子供を手放す道を考えてください。
ここではそういう人ではなく、我が子をちゃんと愛している人に対して対処法をお伝えします。
ネグレクトや虐待をしてしまったとき、それに近いことをしてしまったとき、後悔の念に苛まれます。
二度としないと心に誓うことも多いはずです。
そうしてもう虐待をしないように努めていると、我が子も虐待されないように良い子でいようと健気に行動し、頑張っている姿が見えるはずです。
なんとも切ない様子のはずです。
生まれてきたとき、あなただけを頼りに泣いていた姿を思い出してください。
それはまるで、あなた自身なのです。
あなたも一人でさみしかった小さな子供でした。
誰にもそばにいてもらえなくて、わかってもらえなくてさみしかったはずです。
あなたが放置して帰宅しても、あなたを信じ切って、待っていた我が子の姿を思い出してください。
それはまるで、あなた自身なのです。
何度も信じて、何度も裏切られて、それでも信じていたあなた自身のはずです。
寝顔に癒される瞬間をいつも思い出してください。
あなたが子供に費やす時間は、無駄なんかではないのです。
あなたが時間を費やして愛してあげた分だけ、子供は安心して巣立っていきます。
あなたの愛をしっかり胸に抱いて、次の世代へとその愛を継承していきます。
そのことを忘れないようにして、一人で抱え込まずに子供と関わっていって欲しいです。
また、あなたが当事者ではなかったとしても、これまで述べてきた通り、加害者も被害者であることが多いので、どうか寄り添って、一緒に解決してあげる大きな愛を持っていただきたいです。
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