処分したくても、そのままゴミとして捨てるのはなんだか気が引けてしまうのが「お守り」です。
合格祈願や初詣、安産祈願や商売繫盛など、お守りを購入する(いただく)機会は人生の中でたくさんありますよね。
お守りを処分できないままでいると、次々と溜まってしまいます。
そこで、今回はお守りを捨てる方法や、そのまま捨ててしまったときの対処法についてご紹介します。
目次
お守りを処分する時期は決まっているの?
お守りを処分する時期は、一般的にお守りをいただいてから「1年」とされています。
なぜ1年で処分した方が良いと言われているのかご存じでしょうか?
その理由は、「1年の間に外界の悪い気にさらされることでお守りが汚れてしまい、本来の効果が発揮できなくなるから」です。
大切に保管しておいたとしても、1年経過している場合には処分するようにしましょう。
毎年神社やお寺でお守りを戴いている人は、お守りをいただく際に1年の目標や取り組みを掲げ、1年後にその目標や取り組みが果たせたかどうかを振り返っても良いかもしれませんね。
そうすることで、お守りを買い替える時期が自然と頭に残ります。
なお、お守りをいただいた時期によって処分する時期が異なるため、それぞれ時期や月をメモに残しておくことをおすすめします。
なお、「1年経過したけれど処分したくない」「手元に持っておきたい」という人は無理に処分する必要はありません。
ただし、お守りとしての効果はなくなってしまうことを忘れないでくださいね。
お守りの正しい処分方法とは?
お守りの正しい処分方法は、「お守りをいただいた神社やお寺に返す」です。
感謝の意味を込めて返納しましょう。
お守りはお金を出していただきますが、購入するのではなく「神社やお寺からお借りする」と考えるのが一般的です。
そのため、お守りをお借りしたときには「購入した」のではなく「いただいた」と言います。
毎年初詣にお守りをいただいているという人は、境内に「古札納め箱」や返納するための場所が設けられているのを目にしたことはありませんか?
特に初詣の時期は、古くなったお守りを返納する人が多いため、返納専用の場所が設けられていることがあります。
もしも返納する場所が分からないときは、神社であれば神主に、お寺であれば住職に尋ねてみましょう。
快く教えてくれます。
また、自宅から離れている遠方の神社やお寺でお守りをいただいた場合には、その神社やお寺に郵送することで返納することができます。
郵送する際には、封筒に「お焚き上げ希望」「返納希望」と記入するのを忘れないようにしましょう。
なお、返納場所の近くに賽銭箱が設けられている場合がありますが、お守りをいただいたときと同額程度を入れるのが一般的とされています。
ただし、あくまでも気持ちの問題であり、返納料として賽銭を入れるわけではありません。
神社やお寺にお守りを郵送する際にも返納料は発生しませんので、封筒にはお守りを入れるだけで問題ありません。
感謝の気持ちを込めてお金を納めたいという場合には、現金書留の封筒にお金とお守りを入れて郵送すると良いでしょう。
うっかり捨ててしまったときの対処法
「大掃除をしていてうっかり捨ててしまった」「間違えてゴミと一緒に捨ててしまった」という経験のある人も多いでしょう。
中には「もういらない」と故意に処分してしまったという人もいるかもしれません。
結論から述べると、お守りを捨ててしまったときの対処法はありません。
そして、お守りを捨ててしまったからと言って過度に気にすることはありません。
「お守りを捨てたから悪いことが起きる」というのはあくまでも迷信に過ぎないため、捨ててしまったからと言って何か対処しないと・・・とはならないのです。
ただし、お守りには少なからず神職や修行僧の念が込められています。
あなたは何を願ってそのお守りをいただきましたか?
「家内安全」「商売繫盛」「学業成就」「恋愛成就」「安産祈願」など、人はお守りに様々な願いを込めます。
「捨てるつもりはなかったのに捨ててしまった」というのは、お守りに込めた願いを忘れていなければ早々起こることではありません。
「お守りを捨ててしまった=日々を過ごす中でその願いを忘れてしまった、もしくは願いが薄れてしまった」ことを意味しています。
つまり、お守りを捨ててしまったことで、あなたの生活態度を神仏が質してくれたと考えられるのです。
あなたがお守りに込めた願いや祈願を叶えるために日々切磋琢磨していたのであれば、誤ってお守りを捨ててしまうといった事態にはなりません。
お守りを捨ててしまったときには、日々の過ごし方を今一度見直し、自分と向き合ってみてはいかがでしょうか?
自宅での正しいお守りの処分方法
お守りはいただいた神社やお寺に返納するのが一般的ですが、自宅で処分する方法もあります。
まず、お守りを自宅で処分することを「護美(ごみ)としてお守りを出す」と言います。
護美という言葉は平家物語にも出てくる言葉で、はるか昔かられっきとした「日本語」として存在しています。
ここ近年では「ごみ箱」や「ゴミ箱」と書きますが、昔はゴミ箱のことを「護美箱」と書いていました。
「ゴミを入れることにより周りの美しさを護る」という意味が込められていたのです。
護美について簡単に説明したところで、ここからはお守りを出す(処分する)方法についてご紹介します。
お守りを出す方法ひとつ目は、「自宅で焼却する」です。
自宅で焼却する際には、まず白い半紙にお守りを包んでから、ひとつまみの粗塩(あらじお)を振りかけます。
粗塩とは海水を煮詰めたもので、スーパーなどでも手軽に購入することができます。
なお、食卓塩は使用しないでください。
粗塩を振りかけることで、災厄を防いでくれたお守りを清めることができます。
焼却後に残った灰は水に流すか土に埋めましょう。
お守りを出す方法ふたつ目は、「護美箱(ゴミ箱)に捨てる」です。
焼却するときと同様にお守りを半紙に包み、ひとつまみの粗塩を振りかけて護美に出します。
護美に出すときは、感謝の気持ちを込めるのを忘れないようにしてください。
なお、自宅で普段だしているゴミと一緒に出しても、お守りとゴミを分けて出してもどちらでも構いません。
おみくじの処分方法は?
お守りと同様に処分に困ってしまうのがおみくじ。
捨てきれずそのまま保管しているという人も多いでしょう。
おみくじの処分方法にこれと言って決まりはありませんが、不浄にしないことだけは守ってください。
一般的には、おみくじの処分方法はお守りの処分方法と同じで問題ありません。
処分方法として最適なのは、やはり神社やお寺に納めることです。
お守りはいただいた神社やお寺に返納するのが基本ですが、おみくじは複数の神社のものを持っていても、ひとつの神社にまとめて納めて構いません。
古札箱や授与所に納めることで処分してもらうことができます。
自宅で処分する際には、お守りを出すときと同様に半紙に包んで粗塩をかけて処分しましょう。
処分方法を気にしないという人は、そのまま処分しても問題はありません。
同じお守りは持ち過ぎない方が良い
お守りは複数持っていても問題ありませんが、異なる神社やお寺で同じ祈願のお守りをいただくのはおすすめしません。
例えば、試験を控えている人が学業成就のお守りと一緒に「健康安全」や「交通安全」のお守りをいただくのは構いません。
しかし、祈願を叶えたいという一心で、同じ祈願のお守りを異なる神社やお寺で複数いただくと気が乱れてしまうと言われています。
家族や親族からいただくこともあるとは思いますが、同じ祈願のお守りは多くても3つ以内にとどめるようにしましょう。
まとめ
これまでご紹介したように、お守りを処分する一番の方法は神社やお寺に返納することです。
自宅で処分したいという場合でも、正しい処分方法を守ることで護美として出すことができます。
処分の仕方が分からなくて今まで処分できなかったという人も、これを機にお守りを処分してみてはいかがでしょうか?
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