いつも運動していない人が急に運動したときに気になるのがふくらはぎの肉離れですよね。
普段運動していないとなるイメージですが、日常的に運動している人でも筋肉の疲労が蓄積していると肉離れになることもあります。
よくプロのスポーツ選手とかもいきなり肉離れになったりしていますよね。
それにしても、肉離れは一体何が引き起こし、どのようなことが筋肉に起こっているのでしょうか。
この記事では肉離れの原因と予防法、応急処置について紹介します。
目次
肉離れとは何?こむら返りや筋肉痛や捻挫とは違うの?
肉離れとは簡単に言うと、文字通り筋肉が急激に縮むことによって筋肉が引き離されて傷がついてしまうことです。
筋肉が力を発揮するとき、筋肉は収縮します。
例えば腕の筋肉に力を入れて力こぶをつくるときは、腕の筋肉である上腕二頭筋が縮むことで分厚く盛り上がりぽっこりと力こぶができます。
筋肉はいくつもの筋線維からなっていて、これがお互いに連絡を取り合い、収縮するときには連動して同時に収縮することで強い力を出します。
ところが、普段から筋肉を使っていなかったり、疲労が溜まっている状態だと筋線維同士の連動が悪くなってしまい同時に収縮することができなくなります。
そうすると、周りの筋線維が収縮しているにも関わらず同時に収縮していない筋線維は周りの筋線維に引っ張られてしまい、この力が強くなると筋線維が断裂してしまいます。
これが肉離れの原因だと言われています。
よく肉離れは同じ筋肉のケガである筋肉痛やこむら返り、捻挫などと混同されることがありますが、これらは全く異なるものです。
筋肉痛は筋肉を酷使した後によく見られる症状で、原因はよく分かっていないのですが筋線維の断裂は起こっていないとされています。
こむら返りは電解質の異常により筋細胞の異常な興奮が続くことで筋肉がけいれんしてしまうものです。
捻挫は関節に無理な力がかかることにより、関節を保護している腱がダメージを受けてしまうものです。筋線維の断裂が原因である肉離れとはどれも違うケガです。
肉離れだからといって甘く見てはいけない?
肉離れを起こした場合、起きてすぐは筋肉に強い痛みが走りますが、数日安静にしていると痛みはかなり治まり鈍い痛みになります。
そのため、特に日常的に運動をする方には肉離れは数日待てば治るケガだと甘く見ている方も多くいるようですが、肉離れを甘く見ていると大変なことになる可能性もあります。
筋肉が傷ついた後は修復が始まりますが、筋断裂などの場合には筋肉がもとの強さに戻るまで1〜2ヶ月必要だといわれています。
そのため痛みがひいても筋肉が元通りに成っているわけではないので、同じような強度で運動を行うと再び同じところの筋線維が傷ついてしまう可能性があがります。
これを何度も繰り返していると筋線維の傷が徐々に広がっていき、最終的には筋肉そのものの断裂にいたってしまうこともあります。
また、肉離れが起こっている状態で運動を行うと自然とケガをしたところをかばってしまうため、フォームが乱れたり、それ以外の部分にも新たなケガをおってしまうこともあるので、十分に注意するようにしましょう。
肉離れが起こったときの対処法は?
肉離れが起こったときの正しい対処法を紹介します。
①肉離れをした部位を動かすのをやめ、ケガが広がることを防ぐ。
②肉離れの部位に氷水をあてたりコールドスプレーで冷やす。
これにより強い痛みを解消することができる以外に、炎症の程度を抑えることで治りを早くしたり、内出血が起こっている場合には血管を収縮させることで内出血を少なくします。
③テーピングを行い圧迫する
圧迫することで筋肉が不意に収縮して肉離れの部位が広がることを予防し、また、圧迫により止血を行い内出血を抑えます。
ふくらはぎの肉離れのテーピングの場合には縦にテープを貼り、そのテープに沿って右下から少し左上に斜めに貼り、次にそれにクロスさせるように左下から少し右上にというように貼り少しずつ上にあがっていき、最初に貼ったテープを完璧に覆うようにします。
そしてその上からふくらはぎをぐるぐる巻きにします。
④足を高い位置に置き安静にします。
この応急処置をしっかり行うのと行わないのでは、それ以降の治りの早さが大きく違うので是非しっかり行ってください。
数日して痛みがひいてきたら、決して無理な運動は行わないようにし、ストレッチ、軽い負荷の筋肉トレーニングなどから初めて筋肉を徐々に動かすようにしましょう。
肉離れの予防法は?
肉離れが起こる原因は、普段筋肉を使っていなかったり、疲労が溜まっていることにより筋肉の収縮が上手くいかないことです。
どのようなケースでも大切な予防法になるのがストレッチとウォーミングアップです。
これらの負荷の軽い運動は筋肉にほどよく刺激を与えるので、普段運動をしていない方にとっては筋肉の働きを呼び起こすことになります。
日常的に運動をしていて疲労が溜まっている方に取っては血流を良くすることにより疲労物質を洗い流す効果が期待できます。
特に、疲労が溜まっている場合には運動後にも軽く走ったりストレッチを行うことでより効率よく疲労を取ることができるので是非取り入れてください。
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