毎年冬場に流行するインフルエンザ。
手洗いやうがいをしたり、予防接種をしていても、完全に防ぐ事はできない感染症ですが、もし感染してしまった場合はできるだけ早く治したいですよね。
よく熱の時は汗をかくと下がるといいますが、インフルエンザの場合もそうなのでしょうか?
今回はインフルエンザは汗をかくと熱下がり、治りやすいのかを調べてみました!
疑問に思っている方は是非ご覧ください!
目次
なぜ、汗をかくと熱が下がると言われるのか?
「体に熱がある時は、汗をかくと下がるのが早くなる」という話をきいた事がある人もいると思います。
これは実際そうなのですが、ウイルスが原因で起こるインフルエンザの熱の場合はちょっと違ってきます。
汗をかいて熱を下げれる理由について解説します。
インフルエンザなどのウイルスが原因でない発熱の場合
例えば熱中症などで体に熱がある場合は、汗をかく事で、体の熱を下げる事ができます。
そもそも人間の体は、暑さを感じると、自律神経の働きで体の熱を外に逃がすために、反射的に汗をかきます。
そうする事で体の中の熱を外に逃がそうとするためです。
ところが夏場などは、水分や塩分不足が原因で、汗の元のなる体の水分が不足してしまうために、熱が外に逃げず、体の中に篭ってしまい熱中症になってしまうのです。
インフルエンザの場合は?
では、インフルエンザの場合はどうなのでしょうか?
インフルエンザになると熱が出るのは「ウイルス」が原因です。
口などからウイルスが体の中に入ると、体の免疫細胞が「むむ!敵が進入してきた!退治せねば!」と反応し、戦闘モードになります。
ウイルスを撃退するために免疫細胞の仲間を増やします。
免疫細胞が増えると、人間の脳は体に異常が起こっている事を感知し、体の熱を上げるのです。
なぜ熱が上がるのかというと、ウイルスを動きを弱めるためと、免疫力をさらに上げるためです。
つまり、インフルエンザの時に出る熱は、体がウイルスをやっつけて外に追い出そうとするために起こる防御反応なんですね。
インフルエンザで高熱が出ている時って、人によっては意識はもうろうとするし、立っていられないくらいフラフラになって「もう辛い、勘弁してくれ~」ってなりますが、体の中では細胞たちが一生懸命働いてくれている訳なのです。
そして数日して体の中の戦いが終わりに近づいてくると、免疫細胞も「もうええやろ・・もうヤツ(ウイルス)が完全にいなくなるのも時間の問題や・・」と落ち着いてきます。
そうすると、脳も「あ、じゃあ、もうそろそろ体の熱も下げようかな」と体の熱を下げていきます。
この時に体の中に溜まった大量の熱を外に出すために大量の汗が出るのです。
なので、厳密に言うと、「汗をかくとインフルエンザの熱が下がる」のではなく、「インフルエンザが治ってくると、熱を下げるために汗をかく」のです。
ちょっとややこしいですけどね。
インフルエンザで体を温めて無理に汗をかこうとするとどうなる?
体がウイルスをやっつけるために体の熱を上げる・・じゃあ、その手助けをして、さらに自分で体を温めるともっと効率的に熱が上がって早くウイルスをやっつけられるんじゃない!?
どうしても早く治したい人はそんな事を思ったりするかもしれません。
でもそれはお勧めしません。
病気で体が熱くなっている時は、自分が思っている以上に体力を消耗します。
インフルエンザの場合は、熱が38℃以上になる事が多いですし、吐き気や食欲がなくなっって頭がボーっとしたり、体に痛みを感じる事もあります。
こんな体が弱っている時に、さらに体を温めてしまうとさらに体力を奪ってしまいヘトヘトな状態になってしまいます。
体力は消耗してしまうと、ウイルスを追い出す力も弱ってしまいますから逆効果です。
無理に体を温める必要はありません。
普通の風邪の熱とインフルエンザの違い
インフルエンザの場合は高熱と体の痛みで体力の消耗が激しいので、できるだけ負担になるような事はしない方がいいのですが、普通の風邪による熱の場合は体を温めて汗を促進させる事で熱が下がりやすくなる場合があります。
そもそも普通の風邪とインフルエンザの違いですが、風邪の場合は鼻やせき、喉の痛みなど、鼻や喉に不快な症状が表れ、ひどくなると気管などに炎症が起こる場合もありますが、比較的軽い病気の症状の事を言います、
インフルエンザの場合は、A型、B型などの型の違う「インフルエンザウイルス」が原因で起こる感染症です。
では、普通の風邪で汗をかいた方がいい理由は何なのでしょうか?
それは「体温の低い人は免疫力が低いので病気になりやすく、体温が高い人は免疫力も高いので病気になりにくい」という事と関係しています。
体温の高い人は、風邪などの病気になりにくい言われています。
体温の高い人は、免疫力が高いので、体の中に細菌やウイルスが入ってきても、風邪になりにくいのです。
ですので、風邪になった場合は体を温める事で、免疫力を上げる手助けをしてくれる事が期待できます。
インフルエンザの場合は全身に症状が出るので体に負担のかかる事はおすすめしませんが、「ちょっと喉が痛くて微熱がある」程度の風邪ならば、体を温め免疫力を上げる事で風邪のウイルスを早めに追い出す事ができる場合があります。
昔は風邪で熱のある時はお風呂に入ってはいけないと言われていましたが、最近では浴室で体を冷やすのは良くないが、お風呂に浸かって体を温めるのは効果的だと言われています。
インフルエンザを早く治すには?
インフルエンザになった場合は、病院に行って診察を受ける人が多いと思います。
だいたいの人が「医者からもらった薬を飲んどきゃ、すぐに治るだろう!」と疑いもせず、素直に飲んでいますよね。
でも、もしかすると、それは逆効果かもしれないのです。
なぜかと言うと、病院でもらう薬は決まって解熱剤や抗生物質や吐き止めなどですよね。
解熱剤は体が辛い場合は使用した方がいいですが、インフルエンザを早く治したい場合はできるだけ使用しない方がいいと言われています。
今までさんざん書いてきましたが、体の熱はインフルエンザのウイルスを外に追い出すための防御反応です。
体がせっかく戦闘態勢になっているのに、そこに解熱剤を投入してしまうと、体は戦闘モードから休止モードになってしまいます。
そのため、ウイルスの体内の潜伏期間を伸ばしてしまう事に繋がってしまうのです。
体がしんどい時は必要に応じて、薬の服薬も必要ですが、飲む必要のない場合は無理に飲まなくてもいいのです。
人間にはもともと病気を追い出す力が備わっているのですから。
早くインフルエンザを治したいならば、次の事に気をつけましょう。
汗をかいたら小まめに着替える
汗をかいてそのままでいると、体が冷えてしまいます。動くのが辛くても汗をかいたらそのままにせず着替えるようにしましょう。
栄養をしっかり摂る
体力をつけるためにはまず、食事から栄養を摂る事が大切です。
吐き気などで食欲がない場合でも、おかゆやジュースなどでできるだけ栄養を摂るようにしましょう。特に水分はしっかり摂るようにして下さい。
スポーツドリンクなどがお勧めです。
まとめ
インフルエンザの熱は辛いですが、熱が出るというのは体が戦ってくれている証拠でもあります。
インフルエンザの場合は、風邪と違って無理に体を温めて汗をかくとよけいにしんどくなってしまう場合があるので、水分補給と食事に気をつけてとにかく安静に過ごしましょう。
よく風邪を引くという人は、普段から体を冷やさない事が風邪予防に繋がります。
コメントを残す