日に日に厚くなってきましたね。
オフィスにクーラーが入ったという方もそろそろでてきたのではないでしょうか。
クーラーがガンガン効いたオフィスと暑い外とを行き来していると、いわゆる「クーラー病」のせいで体が重くなって疲れが出てきてしまい、毎日憂鬱な気分になってしまいますよね。
でも意外とこのクーラー病について詳しく知る人も少ないと思います。
と言うことで今回はクーラー病について学び、健康な夏を送りましょう!
目次
体はどうやって温度調節しているの?
例えば、オフィスがクーラーのおかげで20℃、外が炎天下で35℃だとすると、なんと15℃もの気温差があるわけです。
しかし、私たちの体はあまり問題なくこの大きな気温差に適応することができます。
では、このとき私たちの体にどのような変化が起こっているのでしょうか?
まず私たちの皮膚には寒さを感じる「冷点」と暑さを感じる「温点」があります。
これによって周囲の環境が寒いか、暑いかの信号が脳まで送られます。
すると「自律神経」が温度にあわせて体を変化させようと体中に信号を送ります。
自律神経には体温を下げるように働く「交感神経」と体温を上げるように働く「副交感神経」があります。
体温を下げるのに体中から汗が吹き出て、毛細血管は開いて熱を放出するため顔は真っ赤になります。
体温を上げるには体中の筋肉がぶるぶる震えて、毛細血管は閉じて熱を逃がさないようにするため顔は青白くなります。
体の中ではこんなに大きな変化が起こっているんですね。
何度も暑いところと寒いところを行き来しているとクーラー病になってしまうのも納得できます。
クーラー病とは?
クーラー病にあたる医学的な病名は実は存在しません。
一般によく言われる症状としては「目やのどの痛み」「めまい」「疲労感」「月経不順」などがあります。
目・のどの痛みはクーラーによる乾燥のために粘膜が乾燥してしまうのが原因と考えられます。
他の症状を理解するために自律神経についてもう少し深くみてみましょう。
「自律神経」は「闘争と逃走」をつかさどる神経とも言われ、動物では敵に襲われたときなど体がストレスを感じている時には自律神経がリラックスしているときには副交感神経が優位に働きます。
ですので、大きな温度変化で交感神経を働かせたり、副交感神経を働かせたりと何度も切り替えている状況は、そもそも体に大きなストレスがかかるんですね。
また、昔はクーラーなんて存在していなかったため、自律神経は何度もコロコロ切り替えられるようにできていません。
そのため、何度も暑いところと寒いところを出入りしていると体温調節機能がおかしくなってしまいます。
そして自律神経が頑張って働いても体が温まらないのでもっと自律神経が働こうとする悪循環におちいり、体がまるでずっと敵に襲われているような強いストレスがかかりっぱなしの状態になってしまうのです。
さて、自律神経は敵と戦うような体の状態にするための神経です。
敵と戦っている時にはとてもごはんを食べたりお手洗いにいったりできませんよね。
ですので「食欲が無い」「便秘」という症状が出てきます。
また、戦いのためにホルモンバランスが変化してしまうので「月経不順」も症状として出てきます。
自律神経がうまく働かないため脳に血液が充分にいかず「立ちくらみ」「めまい」といった症状が出てきます。
クーラー病の対策は?
急な温度変化のせいで体中に変化が起こってしまうのがクーラー病の原因でした。
そのため、急な温度変化を起こさないのが一番の対策です。
職場では膝掛けを使ったり、温かい飲み物をとったりして体を冷やしすぎないように気をつけましょう。
ストールを巻くなど、首の大きな血管を冷やさないようにするのも効果大です。
しょうがなどの、体を内側から温めてくれる食材も賢く使いましょう。
もう1つ効果的なのが、運動をすること。
運動をして筋肉をつけたり、汗のコントロールをしやすい体を作ることで自律神経が頑張りすぎなくても体温を調節できるようにして体にかかるストレスを減らすことができます。
クーラー病という名前のせいで軽くみてしまいがちですが、体の中ではとても大きな変化が起こっているんですね。
そのため一度なってしまうと症状は重いし、長引いてしまいます。
この記事で理解を深めて、クーラー病に上手な対策をとりましょう!
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