どうしても仕事で残業が続いていたり、夜勤などがあったりして昼夜逆転生活を送ることになってしまっている方も少なくないと思います。
他にも学生なんかも長期休みになると夜更かしが増えていつの間にかに昼夜逆転しているというケースもあるでしょう。
昼夜逆転生活はなんだか体に疲れが溜まりやすい気もしますし、健康にもよくないと言われますがこれらは本当なのでしょうか。
この記事では昼夜逆転生活が体に与える影響と、そのような生活の治し方について紹介します。
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昼夜逆転生活はなぜ体に悪い?体内時計が重要!
私たちの体には体内時計というものがあり、これに従ってホルモン分泌、神経系の刺激、免疫系の働きなどが制御されていることが最近分かってきました。
人間の体内時計は約25時間にセットされていて、これが日光や強い光を浴びることで毎日リセットされることで私たちのバイオリズムが作られます。
そのため、昼夜逆転生活を行うと本来寝ているべき時間帯に起きていることになるので、
・寝ている間に分泌されるはずだったホルモンの分泌が弱くなってしまう
・休むはずであった神経が休めなくなる
このようになり、体に不調がでてきます。
また、昼夜逆転生活を送ると夜間でも強い光を浴びていることになります。
そうすることで、体内時計のリセットが上手くできなくなったり、また寝た後に日光を浴びる時間もまちまちになってしまうので体内時計の基準もその日その日によって変わってしまいます。
そのため、体内時計に従って起こるはずであった体の様々な機能はどんどんおかしくなってしまいます。
夜勤の後に寝ても疲れがとれなかったり、健康に問題がでてきてしまうのはこのような理由があったのですね。
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実際に起こる健康被害
実際にアメリカの研究では、夜勤をしている人には心臓病、骨折、がん、糖尿病などのリスクが高いということがわかっています。
細かく見ていくと、ホルモンの分泌では性ホルモンの多くは体内時計によってコントロールされています。
そのため昼夜逆転生活をしていると男性ホルモンも女性ホルモンも分泌が増加することが知られています。
その結果、
・男性では皮脂の分泌の増加によるニキビの増加や体臭の悪化、肌が汚くなるなどの影響が現れる。
・女性では生理痛が重くなったり生理不順になったりすると考えられています。
また、昼夜逆転生活によりメラトニンという睡眠を司るホルモンの分泌も低下してしまいます。
このメラトニンは睡眠のコントロール以外にも、活性酸素を除去したり免疫系を活性化させたりという機能があることが近年明らかになっています。
この影響により体の老化が進んだり、癌になりやすくなるという影響があると考えられています。
また、自律神経のうち緊張状態を引き起こす交感神経とリラックス状態を起こす副交感神経は体内時計によってコントロールされています。
起きているときは交感神経が、寝ていて体を休めているときは副交感神経が働いているので合理的ですよね。
しかし、夜勤明けで昼間に寝るという場合には寝ているので副交感神経を働かせようとしている一方で、体内時計に従うと起きているはずの時間です。
そのため、交感神経を働かせようともしているため、夜間に寝るときと比べて体を十分に休めることができません。
そのためどうしても疲れが残りがちになってしまいます。
また、これらの神経は血圧などもコントロールしているため、休みが十分ではない状態では血圧の上昇を引き起こし、心臓病や脳梗塞などのリスクが高まることになります。
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昼夜逆転生活を治すには?仕事で仕方ない場合はどうする?
昼夜逆転生活を治すには、体内時計を決める重要な因子である光を浴びる時間と睡眠の時間を固定することで、それをもとに体内時計をリセットし直させることです。
睡眠に関しては時間の長短にはあまりこだわらずに、毎日できるだけ朝の同じ時間に日光を浴びるようにしましょう。
もちろん、カーテンを開けてしっかりと日光を浴びることが大事です。
睡眠時間が短いために、昼間どうしても眠くなってしまうという場合は午後の2時から4時の間に30分程度の仮眠を取ることで解消しましょう。
また、昼夜逆転生活がずっと続いている場合は体内時計をリセットするのはとても困難です。
もう逆転生活に従って体のリズムがある程度確立されてきている状態なので難しいのは当然ですので、自分自身を責めないようにしましょう。
その場合は、急に昼夜逆転生活を完璧に治そうとするのではなく、毎日1時間ずつ早く起きるようにするなどして少しずつ治すようにしましょう。
夜勤時の過ごし方
中には仕事のためにどうしても夜勤が入ってしまう方も多いと思います。
その場合は、まず可能であれば夜勤前にしっかり仮眠を取るようにします。
そして夜勤後には
・夜勤後はサングラスをかけるなどして日光をあまり浴びない
・家の中ではカーテンをかけたり、パソコンやケータイなどの強い光を出すものをあまり使わない
・寝るときにはアイマスクをつけて日光を浴びないようにして寝る
こうすることにより副交感神経をできるだけ優位にし疲れを取りやすくします。
どうしても神経が高ぶっている場合は、就寝前に少しぬるめのお風呂につかるなどして副交感神経の働きを補助してあげるといいでしょう。
そして、睡眠は4時間程度にしてあまり寝すぎないことが大切で、これにより体内時計が後ろへ後ろへとずれすぎてしまうのを防ぎます。
起きたあとは、できるだけ日光を浴びたり運動をしたりすることで体内時計の乱れを防ぐことができます。
そしていつものように就寝し、次の日はいつもと同じ時間に起きるようにすることで体内時計は元通りになります。是非試してみてくださいね。
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