胃下垂の方は太らないとよく言われていて、胃下垂に憧れる方も多いと思います。
痩せたいという気持ちと沢山食べたいという気持ちの両方を多くの方は持っていると思いますが、胃下垂になることで食べても太らない体になれるとしたら最高ですよね。
でも実はその考え方は危険かもしれません。
この記事ではそんな胃下垂について紹介していきます。
目次
胃下垂ってなに?胃下垂かどうか確かめる方法はあるの?
健康な人の胃はみぞおちと呼ばれるお腹と胸の境のあたりにありますが、この位置が下の方にずれているのが胃下垂です。
この原因としては、腹筋が弱くて内臓を正しい位置で支えることができないということや、胃をゆるく固定している組織が弱いなどの原因があると言われています。
このような胃下垂の場合は、みぞおちを押されると健康な人はかなり痛いものなのですが、胃下垂の場合はこの部分に胃がないので押されても特に痛みがありません。
また別のタイプの胃下垂として、食事をした後に胃が食べ物の重みで下にだらんと下がってしまうケースもあります。
このような方では、食事の後にお腹の上の方ではなく下腹がぽっこりとでてしまいます。
胃下垂は太らないって本当?
胃下垂は太らないと良く言われていますが、これはある意味正しいと言えます。
まず、胃下垂の人は健康な人と比べてあまり食事が食べられない場合があります。
これは我々の胃は食事が入ってきて胃が広がったことを刺激としてお腹がいっぱいになったということを感じるシステムがあります。
胃下垂の場合は本来胃があるべき場所になく下がっているので、他の臓器に圧迫されて広がりにくくなっている場合があります。
そうすると少ししか食べていなくても胃が広がって圧迫されたように体が感じるので満腹だと感じてしまい、たくさん食べることができなくなります。
胃下垂なのにたくさん食べる方も多くいますが、このような方の場合は消化不良が原因で太りにくいと考えられます。
胃は食べたものを消化して吸収のために腸に送り出す臓器です。
胃下垂の場合には、食物を胃の中で胃酸や消化酵素とじっくり混ぜ合わせて消化するということが上手くできないので、吸収に向かない状態で食べ物が腸へと送り出されます。
そのため栄養の吸収が起こる腸では、吸収しにくいものを頑張って吸収しないといけないのでその効率は下がってしまいます。
また、胃が垂れ下がって腸の方まで圧迫しているため、腸が効率よく動くことができず、吸収しにくくなっているという一面もあるようです。
これらの理由から胃下垂で太らないというのは正しいと言えます。
胃下垂になる方法はある?
このように胃下垂だと太りにくいということから、胃下垂になる方法を探している人も多いようです。
しかし、胃下垂は生まれつきによるところが大きいので、頑張って胃下垂になるというのは難しいようです。
腹筋とお腹周りの脂肪など、胃を支えているものを減らすと胃下垂になると言われているようです。
しかし、これを実践するためにはそのためにダイエットしないといけないので、ダイエットが目的で胃下垂になりたい多くの人に取っては本末転倒だと言えるかもしれません。
また、一部ではジャンプするといいと言われています。
これはジャンプしたときの衝撃で胃が下に垂れるのではないかということから言われているようですが、そもそも胃はお腹の中からも組織で支えられていますしこれもあまり効果はないようです。
また、よくジャンプをするバレーボール選手やバスケット選手に胃下垂が多いという話もないのでやはりウワサに過ぎないようです。
そのため現在は胃下垂になる方法はないと言えます。
しかし、たとえ方法があったとしても胃下垂に憧れるのはいいことだといえるのでしょうか。
胃下垂なら太らないしきれいになれる?
胃下垂なら太らないようですが、果たして其れ以外にはなんの影響もないのでしょうか。
栄養の吸収が悪いというのは太らないという意味ではいいことかもしれませんが、同時に必要なエネルギーが十分に吸収されないということでもあるのでこれがデメリットにつながります。
栄養の吸収が悪いと摂取カロリーが少なくなるばかりでなく、ミネラルやビタミンといった体に必要不可欠な栄養の吸収も悪くなります。
ミネラルやビタミンは、美しい髪の毛を作り出すのに必要不可欠ですし、コラーゲンの産生にも大事なのでハリ・ツヤのある肌にも必要不可欠です。
それ以外にも脳の伝達を司る物質の産生にも作用するので気分や思考力にも影響を与えますし、血液を作るのにも必要になるので貧血の原因や冷え性の原因にもなります。
そのため胃下垂は太らないかもしれませんが、健康的かと言われるととてもそうとは言えないでしょう。
若いうちは特に問題ないかもしれませんが、年をとってきてスキンケアやボディケアが大事になってきたときに急に問題が出てくることも多いかもしれません。
胃下垂は病気の一種だということを頭に入れて、腹筋を鍛えたりなどして矯正するようにしましょう。
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