よく足がつるという方は多いですが、これが胸がつるという方も結構多いようです。
胸がつると強烈な痛みというよりはじわじわと長い痛みに襲われる気がします。
まぁ中にはふくらはぎがつると猛烈に痛いのと同じで、胸の場合も痛くてしばらく歩けない場合もありますが…
でもなんで胸なんかつるのか意外と気になります。
自分では運動不足だと思っていますが、本当のところはどうなんでしょう。
今回はそんな胸がつる現象について詳しく説明していきたいと思います。
目次
胸がつる症状はどうして起きる?
通常「こむら返り」と言われる「身体がつる状態」になってしまう症状は太ももやふくらはぎ、脇腹、首、腰、指、胸などに起きる場合があります。
体内のイオンの移動がうまくいかない時に起こりやすく、よく足のふくらはぎに起きますが、ふくらはぎだけに起きる症状ではありません。
また、「こむら返り」と言われる症状の呼び方も実は体の部分で呼び名も違ってきます。
たとえば腰にこむら返りが起きてしまえば、それは「ぎっくり腰」と呼び、首にこむら返りが起きるとそれは「寝違えた」と呼んだりします。
そんなこむら返りが起きやすい時間帯は就寝時や起床時に多く見られます。
海やプールで泳いでいる場合にも起きたりしますね。
こむら返りが起きる原因としては運動前のストレッチ不足や冷たい水につかっている状態、そしてミネラルやビタミン不足が原因の場合があれば、筋肉疲労などの筋力が低下しているときもあります。
他にも肝硬変、糖尿病などの病気が原因で起きる場合もあります。
胸がつる症状(こむら返り)が起きた場合はどうする?
前胸部の筋肉には大・小胸筋群があり、鎖骨や胸骨から始まって上胸骨にところまでのところをいいます。
こういった前胸部がつる症状の原因として内臓疾患や脊髄疾患が起因している場合があります。
適度な運動をしてもこむら返りが治らない、ミネラルやビタミンを多く摂ってみても治らない場合などは病院で検査をすることがおすすめします。
診療科は内分泌代謝科や内科、老人科を受診してください。
こむら返りが一過性のものであるか、そうでないかを判断するには病院での検査が必要になります。
もしもこむら返りが病気が原因で起きている場合、病気を治療しないとこむら返りは起き続けます。
病院へ行く場合の基準としては「こむら返りが頻繁に起きている場合」です。
このような場合にはすぐに検査をした方が安心です。
たかがこむら返りといっても病気が隠れている可能性も否定できませんからね。
胸がつっているときの対策は?
筋痙攣といわれる前胸部のこむら返りの応急処置を紹介します。
1.腕を挙上し側屈しながら、後方に反るようにします。
2.両腕を後方に持って行き胸を張るようにします。この場合、顎を挙げてて頭が後方に倒れるようにすることです。
3.息を大きく吸って胸郭を広げ、しばらく息を止めるようにします。
この方法のポイントは痛みのとれる位置に止め、しばらくその姿勢を保つことです。
こむら返りが治ったかどうかを確認するときはそのまま胸の力を緩めてみましょう。
痛みがあるようであればまた元の肢位に戻します。
再度、この肢位を続けたあとで力を緩めるというふうに試し、痛みがなければ大体こむら返りが治っていることが多いです。
他には温めたタオルを使う方法もあります。
こむら返りが起きている場所に温めたタオルをあてて、タオルの上からやさしくマッサージを施します。
その場合、強い調子でマッサージするとかえって痛みが強くなるので注意が必要です。
また、応急処置として消炎鎮痛剤があればそれを塗布する方法もあるのですが、胸のこむら返りに塗布することはあまりおすすめではありません。
消炎鎮痛剤に即効性があるのは、経皮吸収をして皮膚を通して血液に有効成分を吸収させているからです。
しかし、消炎鎮痛剤を乱用すれば一二指腸など内臓に大きな影響を与える可能性があるので、特に胸のこむら返りに使用するのはやめておきましょう。
つらない為の予防方法
こむら返りが多い人には代謝異常が原因である糖尿病の患者さんに多いです。
これは体内の働きが影響している場合が多いからです。
人間の血液の中には大量にナトリウムイオンが含まれていたり、細胞にも大量にカリウムイオンが含まれていて、筋肉が何らかの原因で収縮した際にそれぞれのイオンが細胞間を移動します。
しかし、体内の電解質に異常があり、血液の水分が十分でなかったりする場合にイオンの移動が正常に行われなくなってしまい、結果としてこむら返りが起きてしまいます。
その為、こむら返りを起こさないためにも、普段から小魚、海藻類、野菜、フルーツなどを積極的に摂るようにします。
小魚や海藻類などの電解質やビタミンE、マグネシウムなどを含んだバナナなどが特に最適です。
栄養分が不足してもこむら返りは起きやすくなるので、こむら返りを起こさないためにも日常からのバランスの取れた食事をすることが必要です。
また、スポーツ前にはストレッチなど準備体操を入念にしたり、水分補給としてスポーツドリンクなども忘れないようにしましょう。
高齢者における老化が原因の場合、こむら返りの治療はマグネシウムやミネラルを積極的にとったり、肉離れを防ぐための応急処置くらいの方法しかありません。
しかし、東洋医学によると状況が変わってくることがあります。
それは芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)という漢方を用いる場合です。
「飲めばたちまち杖いらず」といわれているほどの漢方で、こむら返りにも大いに効果が期待されます。
芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)は甘草(かんぞう)と芍薬(しゃくやく)からできていて、さらに抗炎症作用のあるグリチルリチンなどの成分が含まれてることから疼痛によく効く漢方です。
効果が高いので大量に服用したくなるかもしれませんが、甘草(かんぞう)には血圧が上がるなどの副作用があるので、服用される場合は十分注意しましょう。
いかがだったでしょうか?
胸がつる原因から対処法まで説明させていただきました。
今後、胸がつってしまった場合に参考にしてみてください。
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