長崎港から南西に約18km、長崎半島から西へ約4.5km進んだところにポツンと浮かぶ無人島、『端島』通称:軍艦島は今でも人の足が途絶えることのない廃墟の島。
国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関、国際記念物遺跡会議(イコモス)は5月4日、軍艦島など産業革命遺産について世界文化遺産に登録するよう勧告したことを受けて、さらに人気が高まる軍艦島。
映画やプロモーションビデオでも取り上げられる廃墟の美しさとは別に、心霊現象の噂で耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか。
今、行ってみたい熱いスポット「軍艦島」についてご紹介します。
目次
軍艦島ってどんなところ?
軍艦島は長崎県長崎市にある島で、正式名称は端島であり軍艦島は通称として知られています。
1890年(明治23年)に三菱社の私有地となり炭鉱として栄えました。
狭い島をどんどん埋め立て、最終的には元の3倍の大きさに埋め立てられたそうです。
数多の労働者が暮らすため、1916年(大正5年)に日本初の鉄筋コンクリートの集合住宅「30号棟」が建設され、外観が日本海軍の戦艦「土佐」に似ているということから「軍艦島」と呼ばれるようになりました。
狭い場所にたくさんの労働者で労働環境は劣悪なものでした。
その環境に耐えきれずに自殺する人や島抜け(泳いで島を出ること)を試みる人が多かったのですが、島抜けが成功することは実際には少なく、見せしめに拷問されたそうです。
命がけで逃げることに成功した人を見て、野母半島の人たちは軍艦島を「監獄島」と呼びました。
1960年ごろのエネルギー革命をうけ徐々に炭鉱は衰退し、1974年(昭和49年)1月15日に閉山となり、残っていた人も島を離れ無人島になりました。
それ以降は2001年(平成13年)に行政へ無償譲渡。
2005年(平成17年)に報道関係者限定で特別に軍艦島への上陸が許可され、メディアにて島内の様子が放映。
条例等の整備などの変遷を受け、島の南部に整備された見学通路に限り、2009年(平成21年)4月22日から観光客が上陸・見学できるようになりました。
それ以来、老朽化や崩壊などはあるものの、かなりの建物が残っていることから廃墟ブームと相まって、軍艦島人気が今も絶えないのです。
心霊現象の噂は?
崩壊した建物や強制労働による自殺や拷問などの歴史的背景から心霊スポットとしての噂があがりますが、強烈な心霊現象が起こるなどの話はあまり聞かないので、そこはあまり期待しないほうがいいかも。
軍艦島は歴史的遺産として期待して見てみてください。
ただ、立ち入り禁止区域や屋内を含む島内全域のGoogleストリートビューが、2013年6月28日に公開されたのを受けて、軍艦島をストリートビューで愉しむ人も増えているのですが、その中では人の手が写りこんでいたりなど話題が絶えません。
気になる人はストリートビューをチェックしてみてはいかがでしょう。
クルーズ、ツアーについて
軍艦島への上陸は旅行会社や海運企業が軍艦島クルーズや上陸ツアーを開催しています。
- 軍艦島コンシェルジュ
https://www.gunkanjima-concierge.com/
- 軍艦島クルーズ(高島海上交通)
https://www.gunkanjima-cruise.jp/
- やまさ海運株式会社
https://www.gunkan-jima.net/
どのツアーを選ぶかは好みによるかと思いますが、軍艦島クルーズは高島の石炭資料館見学があり、軍艦島の歴史に興味がある方におすすめです。
平日・休日などの割引、ツアー時間に違いがありますので、ぜひサイトをチェックしてみてください。
各ツアーの船は進行方向右側に島が見えてくるので、島をいち早く見るためにも二階右側の席確保がおすすめです。
船旅になりますので、暑さ対策・日除け・水分補給は忘れずに行ってください。
条例により、安全が確保されないと上陸できない島ではありますが、興味のある方はぜひツアーに参加して上陸してくださいね。
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